器の修繕のご相談
修繕のための作業期間は1~3ヶ月ですが、
ただいま、たくさんのご依頼を頂いておりまして、
お返しするまでに12カ月(1年)以上お時間を頂いておりますこと、
ご了承くださいませ。
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鹿児島県内3店舗の取次店へのお持ち込み、もしくは、発送にて承ります。(イベント時は直接お預かりいたします)
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お支払いは、修繕完了後、お品物をお返しする際に承ります。
(※取次店店頭でのお渡しは、決済の都合上、クレジットカードのご使用はできませんのでご了承くださいませ)
◎お預かりできる器・できない器について
※一部の器はお持ち込み頂いても、修繕を承ることができませんので、
必ずご確認の上、ご依頼くださいませ。
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一度接着剤で接着したものの剥離作業は、大変負担が大きいので、申し訳ございませんが、承っておりません。
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植木鉢は、漆自体の性質上、漆での修繕に向きません。
※漆は、紫外線や長期間の浸水に弱い性質があり、白濁・劣化・剥離を起こしますので、植木鉢の修繕の素材には向きません。
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ホツレ、ヒビ、ワレ等の修繕に対応しております。破片がない部分についても、漆や和紙等で破片を作成して修繕致します。
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仕上げにつきましては、金・銀・錫・漆仕上げからお選びいただけます。店頭にサンプルをご用意しております。いずれも食器として安全で、美しく、伝統工芸の漆芸の問屋さんより仕入れた素材のみ使用しております。(アルミ等の代用粉、真鍮粉等は一切使用しておりません)
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花器や水槽等、長時間にわたって浸水し、水圧のかかるものにつきましては、漆による修繕で強度が担保できないため、お預かりできない場合がございます。
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花器やピッチャー等、口が狭く深さのあるもので、傷が底深くにある場合、内側からの処理が難しくなるため、水漏れを止める修繕はできない場合がございます。
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陶磁器(屋外使用の植木鉢は除く)を中心に承っております。木製品に関しては、要相談となります。
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ガラスの修繕につきましては、複雑すぎないもの、ある程度の厚みがあるもののみ承っておりますが、個別相談となります。
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漆による修繕を施しました器は、電子レンジや直火、食洗器等お使いになれませんこと、ご了承くださいませ。
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器と修繕の情報や写真のみ、webや各種SNS、紙面に掲載させていただくことがございます。(お客様の個人情報は一切含まず、また、お客様の特定される手作り品やお名前の入った部分は除きます。万が一掲載不可の場合は、ご遠慮なくお申し付けくださいませ。)
◎修繕について
漆と天然素材でワレを接着し、ホツレやヒビ等を埋めた後、最終的な仕上げとして、蒔絵の技法で金粉等を施します。
※すべての工程に漆を使用し、合成パテや化学的な溶剤等は使用しておりません。
※食器に使用できない有害な素材(代用金粉等)は使用しておりません。
◎仕上げについて
【「丸粉」と「消し粉」について】
金銀には、「消し粉(けしふん)」と「丸粉(まるふん)」という2つの粉の種類があります。
◉「消し粉」→基本的に使用しておりません。
工程が少なく、比較的簡単に仕上がります。
しかし、非常に細かな粉が、器の表面にむき出しに蒔きつけてあるだけの状態ですので、剝がれやすく、日常使いの器の修繕には適しておりません。
→図師千穂の修繕では、基本的に使用しておりません。
◉「丸粉」→使用しています。
工程が多く、きれいに仕上げるには技術も手間も必要になります。
しかし、一旦蒔いた粉の上から、漆で再度固めて、研ぎ出して、輝きを引き出していますので、比較的強度があり、日常使いの器の修繕にお勧めしております。
→図師千穂の修繕では(お客様からのご要望や、特殊な箇所や器の状態を除き)技術と手間を惜しまない「丸粉」仕上げをしております。
お客様にとって、よい修繕となりますよう、手間暇を惜しまず、品質に妥協ない修繕をさせて頂いております。
【「真鍮仕上げ」について】→使用しておりません。
仕上げとしては、金丸粉(色味3種類)、銀丸粉、錫、漆(色味複数あり)を行っております。
一般的に金の代用としてよく使われている、安価で技術的に平易な「真鍮」は、基本的に使用しておりません。
真鍮仕上げは、
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緑青(ろくしょう)~保存状況によって、経年すると、緑色のサビのようなものが発生することがあります。
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一見、金のような雰囲気に見えますが、根本的に、本物の金の質感や輝きと全く違うものです。